AIの要約、勝手に補ってない?「記載なし」を指定しよう

メールや打ち合わせメモをAIに渡して、必要な情報を抜き出してもらう。便利ですが、元の文章にない内容まで、もっともらしく補われると困りますよね。

そんなときに足してみたいのが、「資料に書かれていない項目は、推測せず『記載なし』と書いてください」という一文です。空欄を無理に埋めず、確認が必要な部分を見つけるための小技です。

「ない情報」の扱いを決めておこう

「このメモを整理して」だけだと、どこまで補足してよいかが曖昧です。情報を抜き出す作業では、「渡した資料だけを使う」「見つからない項目はどう書くか」まで指定しておくと、求める形が伝わりやすくなります。

たとえば、次のように頼みます。資料は説明用の架空のメモです。

次の資料だけを根拠に、イベント名・開催日・会場名・参加費を整理してください。
資料に書かれていない項目は、推測せず「記載なし」と書いてください。
外部の情報や一般知識で補わないでください。
各項目を「項目名:内容」の形で1行ずつ出力してください。

【資料】
イベント名は「Web制作もくもく会」。開催日は2026年11月7日。
参加費は無料です。会場は決まり次第お知らせします。

この資料なら、会場の具体的な名前は分かりません。「会場名:記載なし」と整理し、必要なら「決まり次第お知らせ」と補足するのが意図した扱いです。これは出力の考え方を示した例で、実際の返答を転載したものではありません。

原稿を作る前の情報整理に便利

イベント告知ページ、店舗紹介、制作依頼の要件整理など、「材料に何が足りないか」を知りたい場面で役立ちます。会場や営業時間を想像で埋める代わりに、「ここは依頼者に確認しよう」と判断できる形にしておくわけです。

なお、「記載なし」は「存在しない」という意味ではありません。あくまで今回渡した資料には見つからないという意味です。「無料」と「参加費の記載がない」も、別の状態として扱いましょう。

一文を足しても、元資料との照合は必要

この指定で、誤った補足や見落としを完全に防げるわけではありません。日付・金額・固有名詞は元資料と照合してください。長い資料なら、該当箇所のページ番号や短い根拠の抜粋も一緒に求めると、確認の手掛かりになります。

OpenAIのGPT-4.1向け公式ガイドにも、与えた資料だけを使い、情報が足りなければその旨を答える指示例があります。この記事の例文は、その考え方を日々の情報整理向けに書いたものです。モデルや資料によって返答は変わるので、普段使うAIで試しながら調整してみてください。

参照:OpenAI「GPT-4.1 Prompting Guide」Tuning Context Reliance(2026年10月23日確認)